平成22年度
リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰
農林水産大臣賞受賞
受賞内容詳細
受賞者名 ●日本理化学工業株式会社 ●地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 産業技術研究本部 工業試験場 所在地 北海道美唄市、北海道札幌市 受賞テーマ 水産廃棄物のホタテ貝殻から、 鮮明で書き味も滑らかなチョークを開発 |
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北海道では年間約40万トンのホタテ貝殻が漁獲され、年間約20万トンの貝殻が水産廃棄物として排出されている。ホタテ貝殻は従来、土壌改良材等に利用されていたが、新たな用途開発が期待されていた。 受賞者は共同で、ホタテ貝殻の主成分である炭酸カルシウムを利用した製品として、貝殻の微粉末を配合したチョークを開発した。 ホタテ貝殻の微粉末はチョーク原料に適した性質(棒状・板状の結晶形状により強い成形体を作ることができる)を持っており、同製品は従来のチョークに比べて以下の特徴を持っている。 1、発色性が良く、白い鮮明な文字が書ける。 2、書き味がソフトで滑らかに書ける。強く書いても折れにくい。 3、粉の飛散が少ない。 この他、石灰石の採掘削減への寄与や、子どもたちの環境教育教材として活用できる効果もある。また、同製品の普及により、グリーン購入法の特定調達品目に「チョーク(再生材料10重量%以上使用)」が設定されるなど、業界に対する波及効果も認められる。 現在、同製品におけるホタテ貝殻微粉末の配合率は10%であるが、これは通常のチョークと同様の値段で販売するため配合率を抑えているもので、技術的にはさらに高めることが可能。受賞者では、価格を維持しつつ、ホタテ貝殻の利用を高めていく研究を行っている。 子どもの環境教育にも活用 |